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妄コンボツネタコーナー『雨よ降れ』
夏だ……。プールだ。最悪だ。
夏の体育の授業はプールだと、俺の学校では決まっている。
俺はプールが嫌いだ。何故なら泳ぐのが苦手だからだ。5メートルしか泳げん。
周りからは哀れな目で見られ、嫌な思い出しかねぇ。
雨が降ればプールの授業が延期になり、体育館での授業になる。
だから俺は、体育の授業がある日の前日に、雨が降るようにと、家でてるてる坊主を逆さまに吊るし必死で祈った。そして、寝た。
次の日の朝。
「クソッ晴れだな。これは」
カーテン越しに降り注ぐ光。それと、鳥のさえずりで雨ではないことを察して絶望する。
「ん? 何だこの音」
しかし、外からポトポトと何かが落ちる音が聞こえ、ベッドから降りカーテンを開けた。
「なんだこりゃ……」
すると、空から小さくカラフルな無数の玉が降っていて、地面を跳ねているという異様な光景が視界に入ってきた。
テレビを点けてニュースを見ると、玉の正体は『飴』だということがわかった。
そのことに驚くと同時にある考えが浮かんだ。
『これでプールの授業が出来なくなる』と。いや、もしくは学校が休みになる可能性もある。
しかし、学校からは普通に登校してこいと連絡が来た。ヤベェ学校だ。まあ良い。プールの授業はさすがにやらねぇだろうし、外に出てみたかったってのもある。
雨合羽を着て、飴に打たれながらウキウキ気分で自転車で学校に行った。
そして、体育の授業の時間。担当の先生から放たれた言葉は予想だにしないものだった。
「今日は飴を食べながら泳げー」
……。
何言ってんだこのクソ教師はーー!!
「はーい!」
はいじゃねぇ!!
終わり。
私も泳ぐのが苦手でプールの授業が嫌いで、雨が降るのをいつも願っていました。すぐ足が着いちゃう上に、泳ぐスピードが遅いから周りの生徒には先を越され、悪目立ちしてしまっていました。
どうやったら上手く泳げるのか未だによくわからんです。
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