妄コンボツネタコーナー『夏の終わり』

1/1
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/171ページ

妄コンボツネタコーナー『夏の終わり』

 八月の下旬。その頃には私の家の近くで花火大会が行われる。  窓の外から騒がしい人の声や足音が聞こえ、祭りの雰囲気が感じられた。  私は花火が打ち上がる時間まで、家でスマホの動画を見てゴロゴロとしていた。  そして、花火が打ち上がる時間になった。  響き渡る轟音。空に咲くファイヤーワークス。感嘆の声を上げる観客達。  始まったか……。  私は窓を全開にする。 「あっちちちちちち!!」  すると、窓から入り込む火花が私の体を刺激する。 「あち! イテッ! キモチイイ! あち! イテッ! キモチイイ!」  快感である。  私は花火を見ることよりも、花火を浴びることにハマっている女子大生だ。  私の住んでいるアパートは『花火を浴びられるアパート』という訳あり物件で、家賃が安い。  ドMな私にはタマらんと思い、住み始めたのである。 ─ドーン 「ひゃああああん!!」 ─ドンドンドーン 「ひゃひゃひゃんひゃあん!」  今年も最高の夏を終わりを迎えられそうだ。 終わり。 なーつのおーわーりー♪ なーつのおーわりーには♪ 夏の終わりと聞くと、この歌が脳内に流れます。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!