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「あっ」
しばらくパニックに浸かってから、ふと再び上を見る。もし今止まっているものが動き出したら、私は間違いなく塊の下敷きになる。それは避けたい。
試しに足を動かしてみると、意外にすんなり足踏みができた。頭以外も動くんだ。いや、感心してる場合じゃない。
鞄を抱えて、そそくさと塊の下から抜け出した。
その時。
とてつもない轟音と共に背中やふくらはぎに何か小さなものが幾つもぶつかった。
まさかと振り返ると辺りにはうっすらと土煙が立ち、さっきまで私がいた場所に巨大なコンクリート片が転がっていた。
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