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(´・ω・`)『…なるほど、まあ事故のようなものみたいだが…もしかすると同じ方法で誘き出しに使えるかも知れない』
(;'A`)『だけど、また同じ手が通じるかは分からないぜ?』
(´・ω・`)『その時は直接深部に行けば良い。けど、出来れば引き摺り出したいね。それとツー、ミセリ、例のブツ…《閃光爆弾》の効果はどうだった?』
(*゚∀゚)『あたしが使ったんだが、ありゃダメだな。一時的な目眩し程度には使えるが、目潰しには仕えなさそうだ。飛んでるのを落下させることも出来なかったぜ』
(´・ω・`)『閃光はバツか…ハインさんから貰った飛竜攻略の頼みの綱の一つ、“飛んでる飛竜を閃光で撃墜作戦”が早くも千切れたか』
( ・∀・)『まーしゃーない。切り替えて行こうぜ。幸い、その綱はまだ幾つかあるしな。その内の一つは、ツーに掛かってんだが…』
(*゚∀゚)『あー、あれなー。出来そうではあるけどなー。どうにか地面に引き摺り落とさないと…少なくとも、低空飛行にでもしないと効きそうに無いなー』
(´∀`)『飛ぶヤツはなぁ…落とさないとだからなぁ…』
( ^ω^)『おのれ空を飛ぶなど卑怯なwww』
ξ ゚⊿゚)ξ『弓なら攻撃出来るかも知れないわよ?』
( ・∀・)『そうだな。飛んでる時はツンが要だ。ドクオは飛んでる飛竜と戦ったんだろ?どうだった?アイツの動きは?』
('A`)『飛んでブレスばっか撃ってたなぁ…ツンの技量でも、あの攻撃に晒されながらの射撃は難しいかもしれない…ブレスの数も多いしな』
ξ ゚⊿゚)ξ『むぅ…ドクオがそう言うなら、そうなんでしょうね…あ、ミセリはどうだった?相手の風をどうこう出来そうだった、とかある?』
ミセ*゚ー゚)リ『それが…渾身の風の精霊魔術が消滅させられちゃって…正直、相性はかなり悪いと思う…』
( ・∀・)『風が消滅、か…それは言葉通りに受け取って良いんだな?』
ミセ*゚ー゚)リ『え?うん?』
( ・∀・)『風…と言うか、下手すりゃ、魔法に限らず、属性攻撃が絶望的に効かない可能性もあるな…流石は、“魔法殺し”の魔物だ』
⊿√⊿
ノノル ゚ -゚)リ『まあ、その点はハインさんが奮発してくれた“アレ”でどうにかなるだろう』
ミセ*゚ー゚)リ『ただね、ちょっと気になると言うか、試したいこともあるんだ』
(´・ω・`)『ほう、試したいこと』
ミセ*゚ー゚)リ『これは多分、わたしにしか出来ないことだと思う…』
(´・ω・`)『ふむ…OK、分かった。じゃあ、これまでの内容を踏まえて、作戦を伝える。ドクオにはこれも渡しておく。上手く使ってくれ』
('A`)『これはーー』
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
ドクオも交えた飛竜対策作戦を立て、一行は動き出す。
向かう先は、先程まで飛竜が居たであろう、例の広間だ。
飛竜の息吹の跡が残る広間には、しかし、飛竜の姿は無い。
('A`)「どうやら、風が止んだと同時に移動したみたいだな」
広間を見渡し、ドクオが呟く。
他の面々ーーツー、ミセリ、ツンも同じように、周囲を警戒しながら、広間を見渡している。
先ずはこの四人が先行し、飛竜を誘き出す。
ミセ*゚ー゚)リ「ドクオの時は、この先に進もうとしたら飛竜が現れたんだっけ」
ミセリが広間の奥を指差す。
それにドクオは頷いて肯定する。
ξ ゚⊿゚)ξ「なら、同じように先に進もうとすれば、現れるかもしれないわね」
意見に相違は無く、四人は広間の奥、細道へと進む。
ミセ;゚ー゚)リ「!?全員、後退!!」
その瞬間、凄まじい暴風が四人を襲う。
同時に、前方の道を構成していた木々が薙ぎ倒され、吹き飛ぶ。
ミセリの咄嗟の叫びによって、四人は巻き込まれずに済んだが、通路だった場所は木々が跡形も無く吹き飛ばされ、地面が抉れていた。
(;゚A゚)「これは…ヤツのーー」
ドクオが気付くと同時に、四人の背後に、何かが降り立つ。
まるで、最初から姿を隠すつもりは無いと言うかのように。
四人が弾かれたように振り向けば、そこには、標的の飛竜がいた。
(;゚∀゚)「ッ…マズいぜこれは…!!」
四人は素早く飛竜の間合いから、せめて側面に回り込もうとする。
だが、それよりも早く、飛竜が咆哮を轟かせる。
飛竜の咆哮は、ただの大音量に留まらず、破壊力を伴った衝撃波となって四人に襲い掛かる。
ドクオは咄嗟に二刀の長剣による防御、ミセリは風を纏いつつツンを庇うように飛び付き、ツーは誰よりも早く、飛び退く。
ミセリとツンは吹き飛ばされ、ドクオは二刀の長剣を交差させた上から衝撃波を食らい、勢い良く後退させられる。
(;゚∀゚)「お前ら!!くそッ!!」
唯一、無傷のツーは、飛竜の気を引くべく、攻撃に移る。
無数のダガーを指の間に挟み、飛竜へと投擲する。
ツーが投擲したスローイングダガーは飛竜の竜鱗に弾かれるが、飛竜の視線がツーを捉える。
(;゚∀゚)「良し!」
これで、三人が復帰するまでに、ツーが気を引き続ける。
飛竜はツーへと狙いを付け、脚の爪で飛び掛かった。
一方、飛竜の咆哮を防御したドクオ。
ドクオは頭を押さえ、膝を突いていた。
(; A )「っ…くっそ…」
ドクオは近距離でマトモに咆哮を受けた影響で、その爆音で脳を揺らされた事による激しい頭痛に苛まれていた。
爆音の影響で聴力にも異常をきたしているのか、耳鳴りも激しい。
その影響は視覚にも及び、視界の明滅が発生している。
(; A )「こんな事してる場合じゃねぇ…!動け、動け、動けッ!!」
ドクオの脳裏を過ぎる、先の純白のリザードマン戦の全滅。
同じ轍を踏まない為にも、ドクオは自分を奮い立たせる。
(#゚A゚)「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおッ!!!」
二刀の長剣を握り締め、索敵で察知している飛竜へと駆ける。
その一方、飛竜の咆哮に吹き飛ばされたミセリとツン。
ミセリはツンに抱き着きつつ、咄嗟に風の壁を纏い、その上から衝撃波を受けた。
ξ;゚⊿゚)ξ「ミセリ!!大丈夫!?」
ミセリのお蔭か、ツンの被ダメージは少ない。
風が、衝撃波と音を和らげてくれた。
多少の耳鳴りはするが、行動に差し支えない。
ミセ;゚ー゚)リ「うん…大丈夫…それより、これは上手くいったのかな…」
風の壁の内側という、同じ条件だった為か、ミセリも無事な様子だ。
頭を押さえている事から、多少の影響はあるようだが。
ξ ゚⊿゚)ξ「兎に角、持ち直す為にも、二人に加勢しないと…!」
ツンは左手に大弓を展開する。
怪我の功名とも言うべきか、飛竜は飛行せず、地上でツーと戦っている。
引き摺り落とす必要が無くなった。
ミセ*゚ー゚)リ「そうだね…!みんなが来る前に、少しでも削らなきゃ…!!」
二人は頷き、ミセリは飛竜へと駆け出し、ツンはその場で大矢を大弓へと番える。
ξ ゚⊿゚)ξ「早速、使わせて貰いましょうかーー《竜討ちの大矢》を!!」
鏃が物々しい大矢を引き絞り、飛竜へと狙いを付ける。
飛竜の気を引き付けるツーは、飛竜の猛攻に晒されていた。
飛竜は見た通り、細身であり、機動力に優れる。
突進から素早く舞い上がったかと思えば、両脚で踏み付けるように落下し、そこから踏ん張り、宙返りで尻尾を振り上げる。
全ての攻撃が、荒々しくも流麗。
攻撃もせいぜい、回避から投擲する程度だ。
以前不利な状況ーーとは言え、ツーの決死の覚悟により、三人が復帰して来ている。
宙返りから地面に着地した飛竜へと、無数の刃物が殺到する。
それは、背後から迫る、ドクオが投擲したものだった。
スローイングダガーの一種ーーハインから支給された、《つらぬきの投擲短剣》。
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