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「そうですね」
「ミニスカポリスみたいな若いおねえちゃんがさ、『おばちゃん、おなか空いたー。今日一日働いておなかペコペコー』ってかわいく来るのかと思ってたら、男かよっつー」
女性パートを声色を変えて言ったあと、尾崎はアジの尻尾を口に投げ入れる。
「それはそれで俺が使い勝手よくていいんだけど。何かあれば俺か盛かなに言えよ。盛かなならプライベートな時間でも、その場に置いておくだけで多少の効果あるから」
「置いておくって」
置物かと思わず苦笑すると、尾崎は続ける。
「ああいう男は相手が女だと無駄に強く出るんだよ。それが男に何か言われれば、すぐに逃げてく。試してみるか? 試したらまずいか」
尾崎が笑い、少しだけ空気が緩む。
織衣のサボりという新たな懸念事項が発生したものの、咲くまは穏やかに新たなスタートを切った。
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