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世界を食べる。
最初こそ言葉の意味が分からなかったが、私は独学で英語を勉強し、茶道部の活動を通して季節のお茶菓子や着物の着付けなど、とにかくたくさんのことを学んだ。
国際科のある高校、そして外国語学部のある大学に進学すると、留学生との交流も頻繁にあった。
みんなが辿々しい英語でコミュニケーションを取ろうと頑張っている。
結局のところ、伝われば何でもいいのだ。
ジェスチャーでも、拙い英語でも、Google翻訳でも。
その世界ではみんなが私の言おうとすることに耳を傾けてくれた。
私の吃音に眉をひそめる人なんて誰もいなかったし、私が言葉にするまで時間がかかっても、快く待ってくれた。
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