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「いつの世も、真理を語ろうとする者は、迫害されるものです。覚悟は、できています。私達のことを、徹底的に調べてみてください。警察よりはマスコミの方が、いくらかマシでしょう。考えてもみてください、そもそも我々に彼を拉致する必要なんてないじゃないですか。彼は……」 「資産を差し出すよう教団が要求していたとの一部報道もありますが」  別の記者が大きな声でさえぎったが、スガヌマは表情ひとつ変えずに落ち着いた態度でこたえる。 「我々が求めるのは、真理だけです。お金や物ではありません。一度じっくりサコタ師の説法を聴きに来ていただきたい。我々の集会は毎週……」 「一体、小鳥教団ってなんなんだ? どんな宗教の流れをくんでるんだ? どんな教義があって、なにを目指してるんだ?」  また別の記者が大声で割りこむ。声を荒げる記者に対してスガヌマはやはり穏やかな口調でこたえた。 「そういった話につきましては、サコタ師から。といいますのも我々の中でその役割を果たせるのはサコタ師だけでして、私はあくまで広報担当であって説法する立場にはありません。ですから今日はこうしてこの場にサコタ師にも同席してもらったわけです」  スガヌマは中央の無人の椅子の方向に顔を向けていう。 「では、お願いします」
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