私がパパ活に染まるまで

1/8
前へ
/137ページ
次へ

私がパパ活に染まるまで

大学卒業まではこのスナックで働くと思っていた。 だから、大学2年の頃にお店が潰れた時はショックだった。 理由は分からない。 次第にお客様が減っていたのは気づいていたし、ドリンクバックが減ったり、シャンパンを開けなくなったりしていることにも気づいていた。 その頃の私は多い時で週6出勤していたこともあり、授業ではかなりの数の単位を落とし、再試験の常連になりつつあったから、このタイミングで強制的にスナックの仕事がなくなってある意味良かったのかもしれない。 しかし、月に10万円以上は稼ぐことができたから、それが一気になくなったのはきつかった。 急いでアルバイトを探さなければと思っていた。 そういえば、スナックで働いている頃に新規のお客様が「俺はすみれのパパだよ」と言っていたことがあった。 あの頃はそんなわけないと素直に思っていたが、その後しばらくしてパパ活の存在を知ることになる。 お客様と同伴でお食事に行くことはかなりあったから、おじさんとご飯を食べることに何の抵抗もなかった。 会話をすることもお酒を飲むことも好きだと思っていたし、何ならスナックの仕事が天職とさえ思っていたのだ。 私は早速ワクワクメールというアプリをインストールし、ここでも「すみれ」という名前でアポを取り付けていた。
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加