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その日から彼は身長がだいぶ伸び、いつの間にか見上げるほど逞しくなっていた。
大学3年のバレンタインの日、私は3年弱付き合った彼に事情を話し別れを告げた。
彼は快く承諾してくれ、「お幸せに。」とだけ残して去って行った。
「今出てこれる?」
もうこれが最後なのはわかっていた。
待ち合わせ場所で待っていると、突然の痛みに思わずしゃがみ込んだ。苦しくてもうダメだと思った時、彼が現れた。
「何やってるんだよ。」
そう言って私を見下ろす彼は傘を差し出し雨から私を守ってくれた。
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