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「こーたくん?」
「優里亜、元気そうだな。」
「片瀬さん、誰ですか。イケオジですねぇ。まさか彼氏?」
由香ちゃんが余計な事を言う前に紹介する事にした。
「私の叔父、父の弟なの。こーたくん、こっちは私と同じ課の田中さん。」
「いつも優里亜がお世話になってます。」
「田中由香です。こちらこそ片瀬さんには、とーってもお世話になってます。」
「こーたくん、今日は?」
「仕事で東京に来て、雄太のところに泊まろうと思って連絡したら、あいつ旅行行ったらしくてさ。
今日の夜には帰るらしいんだけど、ひとりで夕飯なら優里亜を誘おうかと思って、LINEしたけど見てない?」
慌てて、スマホを確認するとメッセージと着信がいくつか入っていた。
「ごめんなさい。いま見た。」
「いいよ。行ける?」
「あ、由香ちゃんと行く約束しちゃって…」
「じゃあ、田中さんも良かったら、一緒にどう?ごちそうするよ。」
由香ちゃんが、奢りと聞いて喜んで頷いたので、三人で近くの居酒屋に移動することにした。
居酒屋に入るとちょうど雄太くんから連絡が入った。
「雄太が、合流したいって。」
こーたくんが、スマホを見ながら聞いてくる。
「私も久しぶりに会いたいから、いいよ。
ところで、雄太くんはT工大の院に今行ってるんだよね?」
「うちを継ぐ気になったからな。佳菜美は、のんきに女子大生してる。」
「由香ちゃんと同じ歳の従弟が来るから。」
そう言うと由香ちゃんは、目を輝かせた。
「イケメンですか?」
いい食いつきっぷりだ。
「こーたくんにそっくりだからね。」
「楽しみっ♡」
30分ほどして、雄太くんがやって来た。
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