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「いいなー。俺も直接聴きたかったな」
「今からウィーン来ちゃう?」
「アハハハ」
隣りで絵美が足蹴りをする。
「いでっ!」
「大丈夫?」
「今からは無理でしょ、バカって足蹴りを喰らっちゃったよ(笑)」
「アハハハ。相変わらず仲良さそうで何よりだよ。颯汰、酔ってるだろ?」
「うん。ワイン2本飲んだら結構酔っちゃった」
「新婚旅行だもんな、それは飲みたくなっちゃうよな」
「エヘヘ」
「まぁ、でも、4年ぶりの音の便りをありがとう!元気そうで安心したよ。本人からは相変わらず便りがないけど…」
「いや、まさか偶然会うと思ってなかったから、本当びっくりだったんだ。この動画送っていい?って聞いたら、失敗作だけど、まぁ、いいよってことで、送ったんだよ。卒業したら日本に帰るらしいし、拓真もさなちゃんに会えるよ、きっと」
「それ、絵美ちゃんにも言われたよ。連絡できてないのに、君たち夫婦は、なんで会えるって自信満々で言うの?(笑)」
「なんとなく?幼馴染みの勘ってやつかなぁ」
「なんじゃそりゃ」
そんなこんなで、酔っ払いの颯汰がそろそろボロを出しちゃいそうだったので、絵美へと交代した。
「もしもし?確か8時間時差あるから日本は夜中よね!ごめんね。こんな夜中に酔っ払いが電話して」
「いやいや、どうせ俺も眠れなかったし、あの動画でさらに目が覚めたから大丈夫だよ」
「とにかく、さなとの偶然の再会を自慢したかったみたいで…。この間病院で会った時、連絡ないって心配してたでしょ?だから元気にしてるよってことを見せたかったのよ。あとこの演奏に感動したってこともね」
「ありがとう!久しぶりに聴いたら、相変わらず綺麗な音だけど、さらに磨かれてた感じがして、すごいなと思った。それに、元気そうだし安心したよ。颯汰のイビキ聞こえる(笑)俺もそろそろ寝ようかな」
「イビキ聞こえるの?(笑)もう、本当ごめんね、こんな夜遅くに。お休みー」
「大丈夫だよ。お休みー。新婚旅行楽しんでね!」
「ありがとう」
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