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「何言ってるのよ!私はもうあなたとは・・・。」
「でもお前達が戦利品だと思ってるもの、ここにあるけど。」
気づいたら私のトランクが旦那の手にあった。
「ちょっと返しなさいよ!」
「何を言う。元々は俺の戦利品だろう。」
「・・・分かったわ。私たちは予約してる便に乗るからあなたも偽造パスポート作ってもらってあちらで落ち合いましょう。」
私はそう言って行き先を告げた。世界中の富豪が集まる都市だ。
「お母さん!何本当のこと言ってんのよ!適当に違う国言っとけばいいのに!」
「お父さん私たちが思っているより馬鹿じゃないみたいよ。別のところに行ってもきっと追ってくるでしょうから最初から言っておきましょう。」
「おお、さすがお前はわかってるな。」
「アホくさ。私タバコ吸ってくる。」
娘は肩を怒らせて喫煙所に向かっていった。
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