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『よう。』と声をかけられ娘は『なんで!?捕まったんじゃ・・・!?』と怯えた表情になった。
「ポンコツ警察から逃げるなんて楽勝だからな。」
「!あなたもしかして・・・。」
娘を庇うように後ろに隠すと男はどや顔で『ハッハッハ!』と高らかに笑った。
「俺は記憶なんか失ってない。お前達が俺を陥れようとしていると知り、下手な芝居に付き合ってやっただけだ。」
「そんな・・・!」
「にしてもお前、随分いい女になったな。昨日の夜、最高だったぜ。まあ、ああいうことが出来るのも期待して騙された振りしたんだけどな。」
男───旦那───がいやらしい目で私を見る。
「私の前でやめてよね。キモいんだけど。」
娘がそんな旦那をゴミを見るような目で見た。
「お前はもう24だろう?なのに・・・。」
そう言って旦那は娘の胸の辺りに視線を移した。娘は『うるさい!見るなくそじじい!』と言って腕で胸を隠す。
「なぁ、お前たち俺と組んだら泥棒一家としてうまくやっていけると思わないか?」
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