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『ワタシノタメミタイナイイカタ』してる
私の為みたいな言い方。
全然、違うよね。あの女と住むんだよね、ここに。私やお母さんじゃなくて。
どうして·····どうして。どうして職場から帰る場所が、家じゃないの。家で息が抜けなかった?
お母さん、素直じゃないけど、ずっとずっとお父さんを待っていたのに。
「わかっ、た。ねぇ?お父さん、大学いかなくてもいい?私ね やりたいことある。1年間だけやらせて。そのあとなら大学通ってもいいから」
「大学通いながら出来ないのか?」
「大学いって1年目で退学したくないの。行くなら4年間通うから、お願い。1年間だけでいいから」
そう、中途半端なの。大学になにしにいくのかもわからなくて。いや、行きながらできるかもしれないけど。
もし、1年いって退学するなら。
いや出させたらいいのよね、お金を、こいつに。こいつってないか、父親に。
「好きにしなさい。お金はちゃんと渡そう」
泣きそうに、なった。
ああ、お父さんは私に『愛情』は、くれないのだと。
お金を『愛情』と思っているのだと。他からみたら、大きな豪邸に住んでいて、何不自由なくて、なにが不満なのかと思うんだろう。
一緒に、ご飯たべたり、一緒に、どこか家族で行く、ことは、私には当たり前じゃなくて。
世間体と、親に恥を書かせないことと。
もともとお金持ちの家系の父親と、一般家庭育ちの母親は、合わなかっただけなんだろう。
もう、いい。この父親は『ATM』だと思えばいい━━━━━━━━━━━━━━━
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