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好きにして、なんて投げやりな言い方。
だけど私の意向を汲んだ憂雅さんは、感激して指を絡めて手を取り合う。
「こんな嘘つきな男でいいのかよ」
「そんなこと言って、手放す気なんてないくせに」
「ないよ。俺は欲深いから、あわよくば一生添い遂げて欲しいと思ってる」
とろけるような眼差しの、ヘーゼルの瞳。そして太陽のような笑顔で欲張りな願いを口にした。
なんて心地よくてあたたかい表情なんだろう。釣られて笑うと、憂雅さんはさらに笑みを深めた。
「澪、好き。これは嘘じゃないから」
「その笑顔見たら一目瞭然ですよ」
酩酊状態で成り行きから始まった曖昧な関係。
その先にあったのは、甘くとろけるようなメロウな溺愛。
嘘と欺瞞に満ちた泡沫は愛に溶け、心に優しく染み渡った。
酩酊メロウ 【完】
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