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 何故に自分が名指しされたのだと風美は自分を指を指す。ララと白雪が手合わせをすると言うので何かあった時の為に治療する目的で来ただけなのだがと主張する。 「治療してねぇだろ?」  それはお前が時を戻したからだ。 「見学するくらいなら参加しろ雑魚。」  雑魚は言い過ぎだ。  しかし、風美はララに二回も負けている。寧ろ勝負にすらなっていなかった。 「俺に一発でも当てられたら一つ言う事を聞いてやるよ。」 「・・・・・・。」  参戦したらコテンパンにされたのは言うまでもない。  道場で千波が黒板を用いて翠は上界の基礎、常識の授業を受けている。  神力や妖力は神人や妖にとって生命の源であり、一人一人個別の特殊な能力を使える。  ただ、その神力や妖気の量や力は人それぞれ違う。生れつき強い者もいるが鍛錬や実戦をつんでいく事により強くなってく事が出来る。 「能力を使い過ぎるとぶっ倒れます。」  所謂神力・妖力切れと言うやつだ。  その生命の源を全て無くなってしまえば死を意味するが、そこまで行く前に意識を失いある程度回復するまで動けない。  例外として稀に強制的に神力が減ったり奪われたりして亡くなる神人もいるという事例もある。 「水神みたいに?」 「・・・えぇ、そうです。ただ・・・。」  呪毒によりただ蝕まれ続け神力が枯渇したわけではないと千波は説明をする。
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