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 南の結界がいつまでも続く事がないことを見越して北は機会を伺っていたのだ。 「だからお前の所為じゃねぇ。」 「・・・・・・。」  白雪を護ろうとした事はあの二人がそうしたかったから行動しただけだ。  白雪が悪いわけではない。  のだ。 「話戻していい?ちょっと言いたい事あるんだけど。」  突然に翠が手を上げる。  何だ何だと皆が翠を見る。 「焔の奴、一発ずつぶん殴らないと気が済まなくない?」  だからお前は置いてけぼりにされた恨みからだろう。 「それもある。」  否定せず堂々としている翠に誰もが「誰かに似ている。」と、思ったのだとか。翠は話を続ける。  一方的に白雪を罵ったまま焔が北に捕まるなんて制裁もしてないのに後味が悪い。 「うん。俺、あいつ蹴飛ばして殴ったけど。」  ララの言葉をあえて無視する。  恨む相手に危機一髪のところで助ける事で白雪の評価を上げつつ、焔の評価を下げよう。 「あの犬、変に義理堅いから恩を仇で返す事ないし、都合のいい下僕にすりゃいいんじゃない?」  今まで一緒に過ごしてきた相手に対しての扱いが酷いと誰もが苦笑いだ。 「お前の性格の悪さ父親譲りだよ。」 「んだとゴルァ!!」
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