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✩.*˚
このクラブで寛太さんに出会ってから3ヶ月が経ち、街中はクリスマス一色になっていた。
段々迫り来るタイムリミットに、僕は覚悟を決め、最後にひとつだけお願いをした。
「寛太さん・・・・24日、僕と過ごしてくれませんか?」
『俺、1度しか抱かないって言ったよな?』
「あっ、いえっ!そう言う意味じゃなくて・・・その、エッチな意味じゃなくて・・・24日寛太さんと過ごせないかなって・・・何もしなくていんです。2人で過ごせれば」
『24日の夜は無理だな。この店のクリスマスイベントで朝までDJやってるから・・・・23日の夜中?
23日ならDJ終わりで23時には上がれるから店終わってからならいいけど』
僕は頷いた。
✩.*˚
『寛太さんにプレゼントしたいからブレスレット作るの教えて欲しいってことか?』
「うん。タケルお願い。24日に過ごしてもらって、クリスマスプレゼント渡して、好きだって伝えて。それで、もう諦める」
『わかった・・・明日から夜うち来な』
✩.*˚
タケルに教えてもらいながら作ったブレスレットが入った小さな箱をカバンに忍ばせて、足早にいつものクラブに向かった。
まだ23日だけど、クリスマスを待ち望んでいるかのように街はキラキラ輝いていた。
今夜は寛太さんと一緒に過ごすことが出来る。
24日はクリスマスイブで僕の誕生日。
僕は好きな人と大事な日を過ごして
幸せな思い出を抱えながら田舎に帰るんだ。
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