寛太side

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🎄.* それから柊はクラブに顔を出さなくなった。 俺は柊という名前と、どこかの大学4年生だと言うことしか知らなかった。 1ヶ月後、気になって行ってみた柊のアパートの窓には入居者募集中の張り紙がしてあった。 🎄.*現在(ラジオ中の寛太に戻る) 「僕は初めて後悔をしました。初めて人を好きになって、初めての事に戸惑って、そんな弱い自分のせいで失ってしまってから気づいたんです。 その子が好きなんだって24日になったばかりの今頃はいつもその子の事を思い出します。もし皆さんの中で素直になれない人がいたら、聖なる夜だけは素直になって、好きな人に好きと伝えられますように。素敵なクリスマスを。」 ✩.*˚ 「お疲れ様でした」 スタッフに挨拶をしてコートを着た俺は、足早にラジオブースを後にした 階段を降りて扉を開けると ビルの出口で寒そうに手を擦りながら下を向いていた若い男がパッと俺を見た。 「・・・・・・・柊」 『ラジオで言うなんてずるいです・・・』 「だってお前いなくなっちゃうんだもん。柊さ、ブレスレットをプレゼントする意味知ってんのか?相手を【束縛】するって意味あるんだぞ。勝手に居なくなられても、俺の気持ちはずっと柊につなぎ止められたままだったんだぞ?」 『寛太さん・・・・・・僕、寛太さんにあの日その気持ちは勘違いだって言われてあれから何人かと関係もったけど、やっぱり寛太さんが好きな気持ちは変わらなかったから勘違いじゃなかったです。』 「そっか」 『寛太さん・・・今夜のクリスマスイブと僕の誕生日、一緒に過ごしてくれませんか?』 「・・・・もちろん。でもその前にちゃんと言わせて?・・・俺、お前のことが──────」 街のどこからともなくクリスマスソングが聞こえてきた──── 終わり
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