呼び出し

10/11
前へ
/1537ページ
次へ
心配していると言いながら、気遣うどころかヤモリの顔は喜色満面だ。 「カイヤ君の性格に問題があるのは確かですが、精神魔法治療は強制ではないですよ」 ランドが態度を崩さないのでヤモリはとうとう直接攻撃に出た。 「そんなことは聞いてない。 クッ、ククッ、あぁ、いや、言いたくないのは分かる。誰でも秘密はあるものだ。 だがねぇ、これが明るみに出たらどうだ? 魔法医師としての今後に影響があるんじゃないか? まぁ幸いまだ私しか知らないんだ。ハタ区長にも報告はまだだ。 まずはランド本人から話を聞いてみないことには」 「…先ほどから、何をおっしゃりたいんですか」 ランドはグッと膝の上の拳に力を入れた。
/1537ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加