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「運動してへんゆーてたのにアンタの身体めっちゃええやん~。是非ともモデルとして観察させてぇなぁ」
「は?」
モデル、とはなんなのか。
突然の言葉に俺は固まった。
いやでも、学年の中でも可愛い部類に入る大上のことだ。もしかしたらクラスメイトが知らない内にモデルをやり始めていたのかもしれない。つまり、相方とか、カップル役とか、そう言う意味の誘いの可能性がある。てことは密着して写真を撮ったりとか、ファッションショーをしあったりとか……!?、と一瞬で妄想を膨らませる俺に大上は「ちなみにこれのモデルな」と、語尾にハートマークがついてそうな可愛らしい声音で言って、手にずっと持っていたノートのページを開いて俺に見せた。
キョトンとしながら覗き込んだ俺は、視界に入ったものに固まった。
世にこういったものがあることはSNSでたまに見かける漫画とかを見て咳き込むことが1日に1度はあるぐらいには存在を認識していた。クラスメイトに隠れたファンもいるだろうなということはなんとなく感じてはいたりしていた。
だがやはり、いざ目の前にしてみると飲み込むのに時間がかかるというものだ。
しかも、服をめくりあって頬を赤らめるとかそういう次元じゃなくて、服はおまけ程度に肩にかけているか膝元にずり落ちているぐらいで白いノートが肌色で埋まっているんじゃないかと疑う程の肌の面積が圧倒的に多いBとLのそれを見せられたら思考がフリーズするのは当たり前といっていいだろう。
というかなんで彼女は誇らしげで得意げなんだ。
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