義母宅にて

1/1
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ

義母宅にて

 車で20分くらいの地域に義母宅がある。高齢で独居なので、頻繁に行き来したいのだが、それを遠ざけてしまうような言動多き義母なので、まあ、頻繁ではない間隔で行き来している。 ──プリン買ってきたから食べましょうよ。 ・こんなものにお金使って! ・いくらだったの、払うから。 ・私はいらないから持って帰りなさい。 ※理由:ダイエットしてるから甘いものは食べない※ →三日坊主の繰り返し。 ──ちょと……暑い。エアコンつけませんか? ・いいよいいよ、つけて! ・外の風が通るようにしてた窓閉めてくるから。 ・意地でも節約してやろうと電気代おさえてる。 ※節約:今年の夏で初めてエアコンつけちゃった※ ~とめどない節約自慢TIME突入~  ほとぼりが冷めたころに「そうだ、これ買ったから持ってって」と取り寄せ品のカボスジュースを寄こしてきた。  散々と節約自慢されたら自分で飲めばいい、と思ってしまうのが人の心情。それに、いつもこんな感じだから心も萎える。 ──もう、いいのに。  なんとも言えない表情の私は、心無い口調で義母に言った。すると、バッグの中で誰かがしゃべっているではないか。グーグルアシスタントさんだ。 『わたしはいつも通りですが、今日のあなたはいかがお過ごしですか?』 ──なんと……。答えなきゃだめ? そして、20時をすぎた頃帰る旨を伝える。 ──遅くなる前に帰りますね。 ・疲れてるのにこんな時間まで。 ・明日仕事なのにこんな時間まで。 ・早く帰って休みなさい。 ※後日:来てもすぐ帰ってばかりと非難(常時)※  良好な関係を保っているとは思うが、気の使い方がズレていたり思考のズレも多いゆえ、まあ、電話も控えめになっている。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!