女神達が愛した弟

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加賀製薬の経理部長、中岡透(とおる)。
私の上司でもある中岡部長は、村田隼人の親友だった。

小学生から大学生4年生の途中まで、親友だった。

今回調査をしていく中で知ったのだけど、中岡部長は加賀製薬の社長、加賀社長の親戚だった。

村田隼人は、親友だった中岡部長を途中から敵対していたという証言が多くあった。
だから、相川薬品に就職をしたのだと思う。

「そうだな、俺はあいつが大嫌いなんだよ。」

村田隼人が大笑いしながらそう言った。

「絶対にあいつの会社よりデカくしたかった。
そのためなら何でもする。
どんなに汚いことだって、する。」

村田隼人が大笑いをしている中、私達は誰も何も言えなかった。

しばらく村田隼人が1人笑っていて・・・

そしたら、1人だけ口を開いた・・・。

弟さんだった・・・。

弟さんだけが、口を開いた・・・。

「大嫌いじゃなくて、大好きだろ？」

と・・・。