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それから購入した商品を持ってコンビニを出た。
「お腹すいた時のチキンは美味いな。そういえば、なんで二つもっているんやろ?」
両手に持つチキンを眺める。彼女が後ろを振り向くと、ツルに絡まれた小屋があった。
「まあいっか。帰ろっと」
彼女が去った後には、ボロボロになった男性の写真と真新しいロープが残っていた。
「もう、こっちに来ようとせんでね、蒲が原 さん」
『青木』の名札を付けた男性は、彼女を見送ると樹海の中へ消えていった。
(了)
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