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2人の将来について
後日、竹下さんにこの話をしたら
「うわ~、いるのよね~、昔付き合ってた彼女に未練たらたらっていうの?今でも自分の事、特別だと勘違いしている奴、女性のほとんどはそんなの何とも思ってないのにね~」
ほんとほんと。
ようやくいつもの生活に。
来年から本格的な就職活動、そして俺達2人の将来について。
就職先が決まったら婚約、働いて半年~1年くらいたってから結婚、ちょっと早いかもしれないけど場合によっては婚約なしで即結婚もあり?
だから、今から就職先を調べていた。
父と同じような会社は、たしかに給料は良いけど、このご時世にもかかわらず残業は多いし、出張ばっかり、突然海外に1ヶ月とか平気な会社、待遇はかなり良いみたいだけど。
今時の銀行関連・・・・・・・転勤あるある、挙句の果ては片道出向・・・・・・。
テレビや広告、芸能関係はあんな奴らが・・・・・・イヤな思い出・・・・・・100%パス。
行きたいと思った メーカーの本社は名古屋とか大阪門間とか栃木とか茨城とか、そっちに移住?う~ん。
外資はドライ・・・・・・ITは万年人手不足・・・・・・どと後ろ向きに考えてしまう俺・・・・・・。
そういえば柴田先輩も地元静岡の楽器や音響関係や電子関係の大手メーカーにさっさと就職決まったっけ。
就職が決まって、卒業単位も取ってるから、大学も1ヶ月に1回来るか来ないかって、だからマンションを引きはらって実家でインターンシップ、大学は実家から通う事に。
あれから純は、尊敬する柴田先輩に色々な事を学んだ。しっかりする事、ぶれない事・・主に精神面での強さとは・・とか、そして合気道も。
暴漢1人2人くらいならやっつける事はできないけど逃げきれる事はできると言っていた。
よかった。
2人の練習姿の写真、動画ほしかったな~超絶美人が2人だよ 絶対秘蔵物・・すっごい残念。
西尾さんと長澤さんは、2人とも彼氏と同じイール大学に留学中で、柴田先輩の事を聞いて、タイミングよく1時帰国してきたのでちょっと早めの送別会。
純はめっちゃくちゃ子供のように大声で泣いて、柴田先輩になぐさめられていたよな~。
なんかどっちが送られたのかわからなかった。
「ウェーン、柴田せんぱーい、本当に行っちゃうんですか~、寂しいですよ~」
「おいおい純、そんなに泣くな、一生会えなくなるわけじゃないんだから」
「でも、静岡だと簡単に会えなくなっちゃます」
「東京でも、就職すればそう簡単には会えないぞ」
「でも・・・・・・」
「純はうなぎは好きか?」
「はい、大好物です」
「じゃあ、高谷と2人で静岡に遊びに来い、その時とびっきりうまい浜松産うなぎをご馳走してあげるから」
「はい、絶対行きます」
「そうか」
「約束ですよ」
「ああ、約束だ」
「でも、やっぱり寂しいです」
「新幹線を使えば2時間ちょっとだろ、その気になればすぐだ、そんな事より、高谷と幸せになるんだぞ 」
「はい」
「高谷は、真面目でやさしいけど、ちょっと優柔不断でヘタレなところがあるから、そういう時は純がしっかりするんだ、いいな」
「はい」
「おい、高谷、お前も、純は脇があまくてちょっとポンコツなところがあるから、お前も油断しないでしっかりするんだ、もう2度とこの前のような事がないよう、そしてあんな変な奴が来ても動じないよう2人でどんな事でも、何でもちゃんと話し合うんだ。いいな」
「はい」「はい」
もちろん竹下さんもいた。
「竹下は大丈夫だな」
「はい」
「竹下も2人を見守ってやってくれ」
「はい、まかせてください、ポンコツ純ちゃんと、ヘタレ高谷君は私が守って見せます」
「ハハハそうか、頼んだぞ。
ここの大学生活は、お前達と知り合えて、ほんと楽しかったよ、良い思い出ができた、ありがとう」
「こちらこそ、本当にありがとうございました」
「うん じゃあな」
こうやって先輩を送った時の事を思い出して自分の就職のことを考えると、自分は何をしたいんだろうって、どうしようか純に相談すると、
「あのね恵はいっちゃんのところに住むから、このまま2人でここに住むの、もし今のままがイヤなら この家を2世帯にすればいいでしょ。
そのお金もお母さんが出すって、だから家やマンションを買うお金はいらないよ、お金なんかより、なるべくずーっと一緒にいる時間がほしい、そんなのわがままかな~」って言われて、
「俺もなるべく純と一緒にいたい、でもそんなので良いの?」
「うん、それが良いの」
「そっか、でもこの年でこんな軟弱な考えと言われてもしょうがないけど、やっぱり早く帰って、ちゃんと休めて、そうしないとちょっと純も心配だし」って言うと純が
「ごめんなさい」って、
「いや、俺も純と一緒にいたいだけ」
「うん♡」
実は・・・・・・ちょっと気になっていた“600963” や “はくらくてん” “ピーエンシュ” 良い会社だけど なんだかんだ言って俺も純との時間が・・・・・・。
じゃあ公務員?でも都庁は超忙しいらしいから、それなら地元区役所の職員かな~。
試験勉強の準備を始める事にした。
「純は?児童教育のなんとかをやりたいって今の大学に進んだんだろ?」
「私はね、1年の時あんな事があったから、もう2度とあんな事はイヤ、かっちゃんが就職したらすぐお嫁さんになるの、そしてかっちゃんの子供ができるまでお母さんの会社で働くの、それが一番幸せ♡」
そんな事を話しながら、2人将来の事を考える学生生活。
俺の誕生日は特別にエッチな純と2人だけで。
ハロウィンはひっそり2人で、そして冬。
今年のクリスマスイブは2人で・・・・・・。その前日23日の夜、竹下さんが泣きながら純に電話をかけてきた。
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