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始まり
<優side>
「近所に家族が引っ越してきたんですって」
「まあ!どんな方かしら?」
使用人たちが俺の通り道を塞ぐように廊下で立ち話、そして俺を見るなり嘲笑する。
この家で俺は、まるで腫れ物のように扱われている。
理由も単純で、俺が『妾の子』だかららしい。本当に小学の子供にバカバカしい話だ。
「その場所どけよ。」
その態度が癪なのか、使用人達も寄ってたかって子供である俺を責め立ててくる。
「やだやだ、ご主人様の愛人の女の息子のくせに態度だけは悪い」
「あー可哀想に、だからあんなに陰険なのかしら?汚らわしい!」
俺がお前らになにかした訳でもねえだろうが…
その言葉を飲み込み、俺は2人の使用人を押し退けて不愉快なその場所を後にする。
う
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