俺の席。

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俺の席。

ある月曜日の朝、俺はいつも通り学校に行った。 いつも通り靴を下駄箱に入れて、上履きを履いて、自分のクラスへ向かう。 …そこに俺の席はなかった。 先週の金曜まではあったはずなのに。 忽然と、そこにだけ席が無かった。 ―…俺の、席、なんで、どうして無いんだよ、? 俺はその場に突っ立っていた。 教室に入る一歩手前、俺の席が廊下から見える場所に。 先週の金曜までは確かに俺の席はあった。 花瓶に活けられた花があったけど、確かに俺の席はそこにあった。 そこらの人よりまぁまぁ記憶力がいい俺が間違えるわけがない。 ―…この場で突っ立っていても、みんなの邪魔になるだけだ、、でもどこにいよう、、? とりあえずみんなの邪魔にならないような、教室の隅に俺はいることにした。 先生は、なんとも思わないのかな、俺の席のこと。 そんなことが俺の頭の中を駆け回る。でも先生は、出席確認のとき、いつも俺の名前は呼ばない。だからなんとも思わないのかな。 ―クラスメイトだけならまだしも、学校全体で俺のことを避けているのか、?いじめているのか?誰かが事情を知ってるかもしれない、手当り次第色んな人に聞いてみるか? そんなことを考えても無駄なことは分かっていた。 なにせ俺は誰からも相手にされない。 ひとりぼっちの俺の話はきっと誰も聞いてくれない。 先生ですらも、俺の名前を呼ばないんだから。 なんで、あの"人身事故"があったあの日から、俺"だけ"がこんな目に合わなきゃいけないんだ。 ―…誰か、助けてよ、誰でもいい。俺の話…聞いてくれよ、 俺の叫び(ねがい)は、誰の心に響くこともないまま、心の奥底に眠っていった―。
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