12時の鐘がなったら

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 ☓月6日。  12:00p.m.  いつものようにエラは公園へ向かう。  未来と一緒にお昼を過ごすようになって5日目。 「今日は来ないのかな? ってかそれより締め切り近いしそんなことより仕事のことを考えなくちゃ」  エラは食べ物を口に含みながらスマートフォンを片手に撮影を始める。その場で撮影した映像と映像を合わせ「あー繋がりが悪い! どうカットとカットを繋げたらいいんだー!」と叫んでいると「エラ、動画を撮って! カメラ位置はそのままでいいから」と未来が後ろから話しかける。 「え? え?」 「カメラは動かさないでよ! 撮影スタート!」 「は、はいっ!」  未来はカメラの前に250mlのペットボトルを持った左手を出し、ペットボトルを上へと投げる。投げた瞬間に左手はフレームアウトさせ、ペットボトルはカメラからフレームアウトしていき、代わりにコインがフレームインをして落ちて行き、右手で受け取る。 「どう! ジャンプカット! まあ折角ジャンプカットをするならもっと派手にが理想的だけど。あとつけPANしながらもありだよね」 「わぁ! これいいですね! ずっとあるカットとカットの繋ぎが悪くて悩んでいたんです! 参考にさせていただきます!」 「うん! エラのそんな笑顔がみたかった! さぁ楽しくお昼食べよう!」 「はい! ありがとうございます!」 (うふふ。良い感じね! 魔美ちゃん嬉しい!)  魔美は二人が並んで食事をしている前で正座をしてニコニコと見上げている。  それから二人は毎日のように映像の話で盛り上がり、エラは未来からたくさんのヒントをもらい映像を制作していった。
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