14人が本棚に入れています
本棚に追加
3人各々が家に着いた。
涼の家では母親が
「あれ? 今帰ってきたの? お昼は?」
「まだ食べてない。なんかある?」
涼は、何も言わずに、出されたおにぎりに大口をあけてぱくついた。
おにぎりを持った手に、大きな瞳から涙が一滴落ちた。
思わず、こんなことで泣くまいと目元を吹き払った。
確かに調子にのって悪ふざけをした私も悪いけど、何時間も立たされて無視されるほど悪いことだったのか? 納得がいかなかった。
学校って、そんなに厳しい場所なのか? 行くのが少し怖くなった。
でも、母さん父さんには心配かけたくないから、明日も行くしかない。
私は、泣かない!
文とボクチンも、親には何も言わなかった。
翌日、足取りも重く、3人はそろって学校へ行ったが、担任は何事もなかったかのように、昨日のことは一言も言わず、授業は始まった。
やっぱり忘れられている・・・・
最初のコメントを投稿しよう!