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再び合流した浅香が、霊能者の紹介をしている。
こいつ、結構大柄なんだな…。
細身で色白の小さいイメージだったのに、隣に立たれると身長170センチの俺より10センチほど高かった。身体を鍛えているのか、広く開いた袖から見える前腕は筋肉で締まっていて、見た目着やせするようだ。
「本日のゲストは、降霊師の小長光 令さん、ご実家は神社で神社を宣伝するために作った「それゆけ 開運くん」という開運動画が……」
だ…ダサ。子供のアニメのタイトルかと思った。こんなのがバズるはずは
「バズり、現在の登録者数100万人越え」
「え~~~!!ひゃ、ひゃくまん人だって、どんな動画だよ!」
鼻筋の通ったイケメンだが、こんな無表情で面白みの無さそうな彼がどんな技を使い登録者数を伸ばしたのか。驚いた俺は小長光に視線を向けた。
彼といえば、涼し気な表情で
俺を見て―――。
いなかった。
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