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「私、あんな風になりたい」
演奏を終えて3人が肩を組みながら観客へ向けて深々と頭を下げる様子を見ながら少女は言った。
「それならもっと練習しなきゃね」
少女の母親はエンドロールが流れる画面を見ながらその少女に答える。少女はこくっと静かに頷くと真左にあるアップライトピアノに視線を送る。
––––これは結城光の両手から編み出される音の物語。
その音はただの模倣か、それとも新たな世界か。
伝説に魅せられた彼女の物語が今、開幕する。
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