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カーテンのこぼれ日で目を覚ます。アラームより先に起き、中古のスマホを立ち上げるけど、れんさんからの返信はない。
「揺れているのね」
気持ちの整理をつく時間なんて人それぞれ、別れても、やっぱり諦めきれなくて元サヤに戻るカップルがいる。
黒いカーテンを開けると、八月の日差しが肌にあたる。あたたかいより暑すぎる。クールテックのキャミソールに、ハーフパンツ姿のままでキッチンに向かう。
「そう言うアタシもだけど」
言いながらおめでたい奴だともう一人のアタシが耳元で囁く。
(なに?マジ恋なんてありえないから。遊ばれて終わりよ)
本気の恋をするのなら押すべき、美麻さんの言葉がよぎる。諦めている恋はどうするのだろう?恋愛経験不足が邪魔をしている。
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