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厨房の忙しさが増していく。世良さんも入り二人でオーダをこなしながら、運び終えては、また戻ってくる宮村くんを視界の端に見ながら、オーダーミスがないか確認していく。交代と肩を軽く叩き、エプロン姿に調理用の手袋をはめる宮村くん。
「めっちゃ忙しいから」
「うん」
そんなのわかってるよ!!なんて悪態は黒木にしかつきません。猫かぶりですよ。それがなにが?
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十七番の奥の部屋に行くきっかけがつかめない。オーダーは入っておらず、左へ右へと小走りにかけていく。
「忙しそうですね。お姉さん」
何よ、昼間っから絡んでくるなと、心の中で吐き捨てながら振り向く。一人カラオケいや観察に来た黒木は、一昔前のチャラ男に変装していた。
「そうです。お兄さんよろしくお願いします右奥ですから」
小声で部屋を伝えながら、通りすぎようとしたとき、黒木に引き留められる。
「えぇ!!お姉さんのお仕事でしょ?」
ねぇ、なにキャラなの?
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