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分岐点
そんなこんなで、僕らも小6。
瑛人は小5。
とにかく目立つ兄弟だったらしい。
莉子もだけど。
ある日、水面下で、莉子と祖母が何かを企んでいる気配を察した僕。何かは分からない。
探りを入れる事に。
まずは、僕のファンの加山凜と水野蘭に、スマイルで近付く。
「ねぇ、最近、莉子と一緒に、何処に行ってるの?」
「何のこと?」
と凜さん。
「学校が終わってから、何処に行ってるのかなぁ~って?莉子のママにも頼まれてるんだ。安全面とか…。」
「大丈夫よ?だって、運転手付き出し…。」
「あんまり、しつこくしたら、莉子のおばあ様に言うからっ!」
と蘭さん。
「うーん。わかったよ。引き留めてごめんね?」
と、ニコッと笑顔で言って、退く。
『二人もグルだな?』
二人は足早に玄関へ。
莉子と一緒に黒塗りの車へ乗る。
ドアを開いたのは、知っている顔。
祖母の家の運転手さん。
『うーん。やっぱり、何かある!』
と確信した僕。
まだ、十月…。余裕があると思っていた。
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