使えるものは何でも

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さらに、数日…。 まだ、莉子の行動の秘密を探れず、珍しく、焦っている俺…。 『絶対、何かを隠している。』 クラスも違うから、秘密にされている内容が分からない。 『何だろう?落ちつかない……。』 今までこんなことはなかった。 莉子のことは、全て分かっていた。 初めて感じる大きな『壁』。 ある日、サッカー部が、さらっと話している事が耳に入る。 「内部進学者、減るらしいよ?」 「へぇ~。そうなると、よそからの受験組が来るか。」 「可愛い子、来るかなぁ?」 莉子と同じクラスで田端晃樹(たばたこうき)の話声も聞こえた。 僕たちの通う学校は、いわゆる名門私立。良家の子女が殆どだ。 小学校へ入学するためには、『お受験』があり、その後、家庭環境調査。 僕たちは、入学前に、受験を経験していた。だから、小学校から中学校に進学する時、そのまま系列校に進学するのが、当たり前なのだ。 この晃樹の話が何となく引っ掛かったが、でも、直ぐには、感じた違和感に結び付かなかった。 晃樹は、サッカー部。 晃樹の話を瑛人が聞いたらしい…。 帰宅早々、瑛人に凄まれ睨まれる。 いきなり、首もとを締め上げられた…。 『何で?』 でも、やられ放題になる僕ではない。 上手くかわして、背負い投げ! 涙目になっている瑛人…。 『何だ?何があったんだ?』 近くには、陽葵が、ポロポロ涙を流して泣いている。 訳が、分からない僕。 リビングに入ると、 「おばあ様と莉子ちゃんに、一本とられたわね?理人………。フフッ。」 と一言、ママが言う。
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