僕は、「御曹司」らしい?

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僕は、「御曹司」らしい?

僕の家は、佐々木コーポレーションという、大きな(?)会社をしているみたいだ。 僕は、直系の佐々木家の長男として誕生。『御曹司』というらしい。 そして、気付いたら僕の横には、“弟”という、赤ちゃんがいた。 ホントに気づいたら……。 そして、大きくなってくると、とにかく、張り合ってくる弟。 (正直、ウザイ……。) 弟は、とにかく真っ直ぐな性格で、僕をライバルだと思っている(らしい)。 もう少し大きくなると、習い事なんかも…。 僕がピアノなら、奴はヴァイオリン。僕が柔道なら、奴は空手。 僕が、バスケットを選べば、奴はサッカー。 それから、よく対立したり、敵を作っていたから、喧嘩ばかりだった。 そして、気に入らないとすぐに、手も出る。 そのうち、そうならないように、僕は、お目付け役を言い渡された。 『特に、父方のばあちゃんに…。』 ばあちゃんの言葉とパワーは、最強で、指示という命令は、絶対だった。パパとママも言いなり…。 『御曹司』に生まれたから、習い事は、将来のために必要とママが教えてくれた。 負担に感じることなく、そつなくこなした僕。 弟は、飽きるとすぐに逃げていた…。 だから、必然的に、ある時期から、僕は、何でも良くできる、大人受け(人当たり)の良い『理人(りひと)くん』を演じるようになった。 理由は、『その方が得だから。』 大人受けの良い王子スマイルは、僕の最大の武器。 これを駆使して、生活をするのは、楽だったし……。 僕が、スマイルを振り撒けば、大概のことは、上手く行ったし……。 遡れば、幼稚園時代からずっと。 パパとママは、気付いていたかは、不明。
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