レ6・5月17日投稿予定原稿。

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 現役エインヘリャルから挑戦状の試練に敗れた志願者達へと課された奇妙な『罰』 所謂標準的な罰にあるまじき其は、和やかな雰囲気の中ゆっくり尚且確実に『執行』されてゆく。 特に陸攻の口からガ大帝国初代大魔女ワルプのある意味近況が語られる度に、勇魂マミルは目に見えて上機嫌となるのであった。 そして、更に勇魂マミルを上機嫌にさせた話題は… 「…というのがマミさ… もとい、トモエ=マミランディーナさんとムジーフさんのなれ初めだそうです」 …勇魂マミルの子孫である、マミさんことトモエ=マミランディーナに関する話題であった。 「あら! 此方ではフナサカ卿程の腕前が無ければ軽視されがちな銃砲も、ムジーフさんと彼女にとっては縁結びの趣味なのですね?」 ますます顔を綻ばせながら勇魂マミル。 彼女の言葉からも、ここヴァルハラでは銃砲よりも剣や槍そして魔法に拠る戦法が主流であるのと同時に重要視されている事が窺える。 戦いに於て銃砲と刀剣のどちらが有利かと尋ねられれば、大半の者が銃砲有利と答えるであろう。 しかし、其はあくまでも陸攻が生まれ育った世界での話。 ここヴァルハラに於ては、当然事情も常識も先述の問いに対する答えも、全くと言っても良いほど異なってくる。実際勇魂マミル愛用のティロ・シュライフェは打撃と魔法を併用する武器であり、仮にツヴァイゼ分隊が運用次第では鋼刃糸に対抗可能と思われるデザートマーチャーの遺産…MG34若しくはMG42機関銃を携行し挑戦状の試練に挑(のぞ)めていたとしても、彼女1柱に勝つ事は出来なかったであろうと陸攻は見ていた。
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