6人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「劉兄。エマってものすごく速いね。」
「そうだな。体躯もでかいし色艶もいい、ほれに賢い。まさに神の馬だな」
「劉兄、もうすぐ魏国抜けるよ」
「え?」
まさか魏国をこんな早く抜けるとは
まだ走り出して1日だぞ?
1日千里走ったと言われる赤兎馬なんてもんじゃなさそうだな
全然疲労見えないぞ?
って今は趙に入ること考えないとな。
「ねぇ劉兄。」
「どうした?」
「僕、劉兄の弟になっていい?」
「なんだ?そんなことか。いいぞ?てかオレでいいのか?そもそもカ尚には姉上がいるのだろ?」
うつむいたカ尚だったがそれに合わせるようにエマもスピードを緩めた。
ホントなんて頭のいいやつだ。
「うん。姉上の消息もわからないし僕は劉兄のこれからなすことを一番近くで見ていたいって思ったんだ。それにもう死にそうなくらいの時に助けてくれたのは劉兄しかいなかったから。弟として劉兄と共に歩みたい」
その目にはやはり力強い光が放たれているようだった。
「」
最初のコメントを投稿しよう!