夏の終わり

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必死に息を整えていると、僅かに上を向き始めた自分の物が目に入り慌てて膝を立てて手で隠した。 俺の目の前に一緒にしゃがみ込んだ隼のものも、反応してしまっているようだった。 「なあ、分かったろ…これで。……今この状況で、お前と二人部屋なんて無理だ」 「……こんな、焚き付けて…中途半端に終わんのかよ……」 体が火照ってる。 顔も、体も、体の内側も、全てが熱い。 熱くて、熱くて、死んでしまいそうだ。 「琉……」 隼は1度俺の名前を呼んでから、その場に胡座をかいて座り直す。 「上、乗って」 やけに色っぽい声で、顔で言うもんだから、それすらも俺を火照らせる材料になる。 恥ずかしい。 無理だ。 こんな状態で隼の上に乗るなんて。 自分の中心を抑えていた拳を、より一層強く握った。 「……おいで」 両手を広げる隼を鋭く睨みつける。 隼の目には一目見て分かるくらいに熱が籠っている。 俺ばっかりがいっぱいいっぱいになっているのかと思ったけど、こいつの顔を見た瞬間こいつにも余裕が無いのだと分かった。 ごくりと固唾を飲み込んで、握った手を床に下ろした。 拳に触れた床が余りに冷えていて、体が一瞬強ばる。 力を入れすぎて震える手を隼の肩に置いて、ゆっくりと隼の上へと移動した。 膝立ちになった事で自分が反応している事を晒しているみたいで羞恥心が強まった。 俺の目を見つめてくる隼と視線を合わせないようにしながら、隼の上に腰を下ろした。 「ん…かわい」 熱に浮かされたようにそう言って、俺の首筋を伝っていた唾液を舐め取られる。 「んっ……」 ビクリと大袈裟に体が跳ねてしまい、恥ずかしさに死んでしまいたくなった。 隼の手が俺のズボンに掛かって、その状況を見ないように隼の頭に抱きついた。 「ん、……しゅ、ん」 隼も自分のベルトに手を掛けた事を音が知らせてくれる。 恥ずかしさで、目に涙が浮かんだ。 「んぁっ……」 味わったことの無い感覚に、びっくりして体を離す。 「ちょ、隼……っなに、して…んっ」 隼の大きな手が俺と隼の物を一気に扱いている。 熱い隼の物が裏側に当たっている。 ゴツゴツとしたでかい手が俺のものを包み込んでいる。 その卑猥な光景に、ぶあっと顔に熱が昇った。 「ぃやっ…ぁっ…や、だ、しぬ…」 隼の肩に顔を埋めて恥ずかしさから逃げようと藻掻く。 浮いている足がビクビクと揺れて、自分が感じている事を実感させられる。 ぐちゃぐちゃと湿った音が、静かな部屋にやけに響いて聞こえる。 「しゅ…ん」 「ん?」 「も、イきそ……」 「ん、一緒いこ」 グッと隼の肩を握る手に力が篭もる。 「ゃ、ぁっ…ぁあっーーークッ」 自分の手に口を押し当てて、体が一瞬強ばる。 宙に浮いた足がカタカタと痙攣している。 吐き出す度に何度か体が揺れて、そのまま弛緩して隼に自分の身を任せた。 いつの間に用意していたのか、隼はしっかりとティッシュで全てを受け止め、ついでに俺のものまで綺麗にしようとしてくる。 ハッと我に返って隼の胸板を押し返す。 「だっ、いいっ、自分で拭くっ!」 隼の上から降りながら、その場にへたりこんだ。 「良いから」 「良くねぇ!ティッシュ寄越せ!」 反対向きになって隠しながら手を隼の方へと差し出す。 隼はため息をついてからティッシュを取ってくれた。 綺麗に拭き取ってから布団へと向かうと、既にパジャマに着替えている隼の姿があった。 着替えを取り出しながらなんとも言えない空気感に気恥ずかしくなった。 「……んな見んなよ!着替えにくい!」 「あ、ごめん、つい」 「…ったく。今まで不自然な程見ねえようにしてた癖に」 パジャマを着ながらぶつぶつと文句を言うと、隼はへらへらした笑顔を浮かべている。 「……何笑ってんの」 「いや琉かわいいなってーーぶっ」 ふざけた事を言う隼の顔面に近くにあった枕を投げつける。 さっきまで部屋に入ることすら躊躇してたやつと同じとは思えねえな。 「可愛いとか男に言うもんじゃねえだろ」 「え、だってそうゆう可愛いじゃないもん」 「は?」 真顔で訳の分からないことを言い始めるそいつに、呆れながら短く返答する。
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