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その外見とは裏腹に身軽に宙を舞った男は一回転してアーチ状の柱の頂上に立った。そこから走り出して内陸の方向へ飛ぼうとするのを見て、風見は急いで飛んで男の前に立ち、蹴りをひとつ男に加えた。男は少しよろめきながらもすぐに体勢を立て直し、ものすごい速さの打撃を風見に浴びせ始めた。風見はなんとかそれを受け流していると、男は隙を見てジャンプをした。
男のジャンプは一般人のそれとは大きく違って、一回で橋の真ん中から陸地へと飛び移った。そのジャンプに合わせて警官たちが発砲するが、男には全く当たらない。風見はまた男に一歩遅れを取ったかたちでジャンプをして、同じように陸地へとたどり着いた。
キィィン!
「おめえが守る市民をこれから飽きるほど殺してやる。」
男はそう言うと、両腕を下から上にゆっくりと持ち上げていった。すると警察などの車両が一斉に空中へと浮いた。
「また会おうぜ、ニンジャ!」
浮いた車両がどんどんと速度を上げて風見の方へと向かってくる。
ガシャン!
しかし次の瞬間、その浮いた車両は全て地面に落下していくのだった。
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