パーティーです。場違い感がすごいですね

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「わたしの好みのタイプではないということ。だから……そんな敵を見るような目で見ないでほしいわ」 「……え?」 「貴女、相当榛名君のことが好きでしょう?」  何でもない風にそれを指摘され、澪は戸惑う。……長年、ずっと氷雨のことだけを想い続けてきた。ほかの人と付き合っても、上手くいかない。それは多分――。 (相手に、バレていたのよね。私の心の中に別の人がいるということに)  そういうことなのだろう。それをようやく理解し、澪はホッと息を吐く。結局、澪自身歴代の彼氏を責められる立場ではなかったのだ。彼らだって、自分を一番好きではない女性と付き合い続けるのは苦だったに違いないのだから。 「確かに、貴女と榛名君の間には年の差があるかもしれないわ」  その後、夏蓮はそう言うと澪の髪の毛に手を伸ばす。そのまま優しく触れたかと思えば、澪の耳元に唇を近づけた。そのきれいな唇が、澪にだけ聞こえる音量で言葉を発する。 「――けれど、愛し合っているのならばそれで構わないわ。少なくとも、わたしはそう思っているわ」  それだけを告げた夏蓮は、澪の耳元から唇を離す。そして、肩をすくめていた。その表情はとても美しく、澪は見惚れてしまう。 「これからも、わたしと仲良くしてくれると嬉しいわ、澪ちゃん」  最後とばかりにそう言われ、澪は――こくこくと首を縦に振った。そうすることに、躊躇いなど一つもなかった。
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