228人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
58
「ああ、ほんと。ヤバい目するよね、碧は…」
「や、あ、あ、あ…っ」
脚が勝手に跳ねるポイントを攻められて声が止まらなくなる。
「…くっ…、すっごいな、声も、中も…っ」
顔もめちゃくちゃ可愛いし、って睨むように鋭い目で言われた。
耀くんの顎から、汗がぽたぽた落ちてくる。
背中も汗で滑るから、何度も指を這わせてしがみ付いた。
「ごめん碧、1回いかせて…っ」
「あ…っ」
激しく揺さぶられて広い背中に爪を立てた。
ぐいぐい奥まで突かれて背骨が軋む。
頭のてっぺんから爪先までびりびりとした快感が突き抜けた。
僕が精液を吐き出したのと耀くんが動きを止めたのはほとんど同時だった。
2人分の荒い呼吸音が部屋に響いて、それが徐々に収まって、目を見合わせて唇を重ねた。
汗でべたべたの身体で抱き合って、貪るようにキスをして、口の端を流れた唾液が首を濡らすのがくすぐったい。
中にいる耀くんを意識的に締め付けてみた。
「…っ、碧…」
ちょっと驚いた顔をした耀くんが、次の瞬間、にやりと笑って身体を揺すった。
「あ…ん…っ」
僕の中で耀くんが力を取り戻していく。
ぐちゅぐちゅと水音を立てながら耀くんが僕を揺さぶる。
奥までしっかり飲み込まされた状態で、背中に腕を差し込まれた。
「…えっ？」
ぐいっと身体を起こされて、そのまま耀くんの膝の上に座らされる。
「あっ…」
自分の体重がかかって、いつもより奥まで耀くんが入ってる気がした。
「…よう、くん…。ちがうとこ、あたる…っ」
「痛い？」
ううん、と頭を振って応えた。
僕の身体を片腕で支えている耀くんに、首の後ろを引き寄せられてキスをした。
キスをしながら、ゆらゆら揺さぶられ始めて耀くんの首に抱きついた。
耀くんの大きな手が、僕の腰を掴んで上下に動かす。
「…あ、…んっ」
キスが解けて声が出ちゃう。
耀くんの教えてくれてる動きの道筋を辿るように、脚を、腰を動かしてみる。
「どう？碧。いい？」
訊いてくる耀くんの声が振動でブレている。
「あ…う、うんっ、ようくん…」
頷こうとするけど、顎が上がってきてしまう。
いつもと違うところに当たって気持ちいい。
口が閉じられなくて雫が垂れた。
「ははっ、すっごい可愛い。碧、俺の上で踊ってるみたいだ」
上手だねって言われても、何て返したらいいか分からない。
もう僕の身体は快楽を追って勝手に動いている。
恥ずかしくて、でも気持ちよくて止まれない。
見えてきた快感へのはしごを掴みたい。
跳ねる僕の腰を、耀くんがぐっと押さえた。
「やっ…んっ」
なんで止めるの？
息を切らして、耀くんの顔を覗き込むと切れ長の赤い目元がにやりと笑う。
「不満気だなあ。でも疲れちゃうから交代、ね」
ちゅっとキスをされて、耀くんに抱きついた。
交代
次は耀くん、どんなことしてくれるの？
僕をゆっくりベッドに横たえた耀くんが、すっと身体を起こした。
ずるりと僕の中から出ていこうとする。
「やだっ」
反射的に脚を耀くんに絡めた。肩で息をしながら耀くんを睨む。
僕の視線を受けた耀くんが、唇を舐めながら僕を見下ろした。
そして、ふっと目を細めた。
「ほんっとにさぁ、なんでそんなに可愛いの？やばいよ碧。マジで俺、お前のこと抱き潰しそう…」
ごめんねって言いながら、やっぱり抜かれてしまって、いやいやって頭を振ったら、あやすように抱きしめられて身体を反転させられた。
そのまま腰を掴まれて持ち上げられる。
「今度はこっちね」
「あ…っ」
最初のコメントを投稿しよう！