7.幸せと真実

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「どうした?」 「一緒に園内を回るのはいいけど、手を繋いでいたら人の目もあるし、まずいよ」 「そうか……わかった。それなら、二人きりになれるスポットへ行けばいいんだな」 「そ、そうじゃないってば」  紘登がスーツのポケットから園内マップを取り出し、嬉しそう表情で調べ始めている。まるで子どもが初めてここへ遊びに来ているかのようだ。私はその様子に吹き出しそうになった。  さっそく向かったのはデートスポットで定番のゴーストハウスだった。二人で車のような乗り物に座り、ゴーストを捕まえていくライド式アトラクションだ。  園内ではドレスを着て乗り物を楽しむ人もいるから、私の格好に違和感はないらしい。スタッフがすぐに案内してくれて、ほとんど並ばずに乗ることができた。とっさに隣に座る紘登の顔を見つめる。 「もしかして、これって私たちだけ特別に早く乗せてもらっているの?」 「ごめん。ちょっとだけ立場を利用した」 「並んでいる人に悪いよ。こんなことまでして乗らなくても……」 「亜澄にそう言われると……困ったな。今日は時間が限られていたから。気分を害するとは考えなかった」  明らかにテンションが下がってしまった紘登におかしくなって、クスクスと笑ってしまった。
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