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でも、少しの量の黒なんかじゃ海は簡単に色を変えないか。
いや待て、死ぬ時ならきっと僕の中に収まりきらない黒だってある。
負の感情も海と同じぐらい広くて深いだろう。
抱え込んだその黒が限界を迎えた時に人間は自分の力で死ぬ。
息の根が止まった瞬間、体が仰け反るくらいの勢いで黒が溢れ出すような気がする。
永遠に止まらないような気さえもする。
「…死ぬのやめようかな〜、黒い海で泳ぎたくないし。」
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