初恋

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初恋

「ちさ!あの人でしょ!」 「…そうだね」 「パンフレットより全然カッコいいね!あれで社長とかスペック高すぎでしょ!」 「…本当だね」 和島 千暁 19歳 今日は私の人生初の入社式の日だ 周りでは大勢の人達が、私と同じようにパイプ椅子に座って話を聞いている しかし…改めて見てもすごい数だ まさか自分がこんな大手企業に入社出来るとは思いもしなかった 「あんな人と寿退社出来たら幸せなんだろうなあ」 「…七瀬、怒られるよ」 後ろでコソコソと耳打ちしてくるのは私の親友 明石 七瀬 19歳 中学の時に仲良くなってから、私達はずっと二人一緒に行動している 高校も同じで、まさか就職まで同じところに就けるなんて… でも、きちんと試験に合格した七瀬と違って私は本当に運が良かっただけ 奇跡のような偶然が起こり得ただけだ そう 今壇上で社長挨拶をしているあの人が 私に声をかけてくれたから…ーーー
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