1.かまって王

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 うんざりした顔をすると、戸本が真顔で 「そうか?」 と首を捻る。 「俺いるの気づかずに、でかい独り言言ってるんだと思ってた。」 「いや、田口に訴えてた。」 「うぜー。」 「そうか?」 「うぜー。」 「そうか?」 「何回やる?」 「何回でも。構ってもらえれば俺は満足だから。」 ニッコリと笑う男前な同期を見つめてため息をつき、コーヒーをすする。 「田口。」  呼び掛けられたが、かまってちゃんを構うと、永遠に構ってやらなくてはいけなくなるので、無視をすることにした。
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