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プロローグ
俺には今も忘れられない女の子がいる。
その時始めて恋をした。
女の子は金髪で、肌が白くお姫様みたいなスカートをはいていた。
俺がよく遊んでた丘の上にある木のブランコの所に座って泣いていた。
俺は泣いている姿に目を奪われた。
なぜ泣いているのか聞いてみた。
「こんな洋服着たくなかった。みんなが気持ち悪いって……仲間に入れてくれない」
「大丈夫だよ。似合ってるよ。可愛いよ?」
俺は、本当に思ったことを言った。
本当に一目見てお姫様だと思ったから。
女の子はびっくりした顔をして俺の顔をじっと見た。
そして、笑顔になった。それから僕らは毎日遊ぶようになった。
ある日、女の子は泣きそうな顔をしていつもの場所にきた。訳をきいても何も言ってくれなくて、気になっていたけど、一緒に遊べるのが嬉しくて、いつものように俺は女の子と遊んだ。
夕暮れ時、いつものように「また明日」っていうと、女の子は泣いて「今日でもう終わり」って言った。
女の子が泣きそうな顔を1日していた意味がやっとわかった。僕も泣いた。
「ずっと好きでいてくれる?」
「ずっと好きだよ」
僕らは泣きながら別れた。
後で考えると、僕はこの子の名前も住んでる場所も知らなかった。この子は僕の街の子じゃなかった。
それから彼女とは会っていない。俺の淡い初恋。
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