第13話 豆乳(意味深)

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 野菜作りは娘にまかせよう。  俺は――俺にしかできないことに専念だ。  ごちそうさまと手を合わせて席を立つと俺は再びかまどの前へ。  脇に置いてあるのは――水にひたしてふやかした乾燥豆だ。 「大量に余っている乾燥豆。これを使わない手はないよな」  作ろうとしているのは日本人のソウルフード。  単品で食べてよし。調理してよし。肉の代わりに混ぜてよし。  豆腐だ。  作り方はあやふや。  大豆から豆乳を絞り出して、そこににがりを加える――程度の知識しかない。  だが、もし作ることができれば料理に幅が出る。    幕ノ内弁当のメイン料理に豆腐ハンバーグは魅力的だ。  副産物のおからも卯の花やクッキーなどいろいろ利用できる。  なにより、上手く行けば「豆の生産農家」を救えるかもしれない――。 「やるぞ異世界豆腐作り!」
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