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「ジェロ、アンタ明日からもう来なくていいから」
ダンジョン三階のセーフティーゾーン。
パーティーリーダーの「チョコ・ブラウニー」は、鍋の前に座り込んで昼食準備をしている俺にぶしつけに言った。
紫色をしたツインテールにつり上がり気味の細い眉。
つり目がちな瞳に、尖った小さなピンクの唇。
ツンデレ魔法使いは今日もゴキゲンナナメだ。
黒いローブをはためかせると、小柄な魔法使いが俺に指を突きつける。
身体のラインが浮き上がったソフトレザーのメイル(レオタードタイプ)が、ローブの端から見えて――ちょっぴりエッチかった。
うーん。
「マジで言ってんの?」
「そうよ、アンタはクビ!」
「女所帯の冒険者パーティーなのに?」
「そういう『男手だから捨てられるわけない!』って思い上がりがムカつくの!」
「いや、事実だろ……」
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