プロローグ 異世界転移して追放される奴とかおりゅ?

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 俺が所属している冒険者パーティーは女所帯。  避け主体の女戦士に、投げナイフ使いの女狩人、低レベルの女回復術士、そして女魔法使いのチョコという構成だ。戦闘はできるが荷物運びや力仕事ができない。  俺がいなくなったら困るだろ――?  チョコの背後のパーティーメンバーに助けを求める。  食事の準備が終わるのを待っていた彼女たちは「うんうん」と頷いた。  リーダー以外はちゃんとパーティーの現状を分かっている。  むしろ、なんでリーダーなのにこんなことを言い出すのか。  意味が分からない。 「チョコが荷物を運ぶのか? 重たいぞ?」 「魔法を使えばなんてことないわよ!」 「戦闘のために魔力は残しておけ」 「そ、そうだけれど!」 「ラスク(女戦士)は軽戦士だから動きを阻害する荷物持ちは無理。クリーム(女狩人)も。ジャム(女回復術士)はドワーフだけど……」  ちらりと俺が回復術士に目配せ。 「ドワーフがみんな丈夫だと思うな! 華奢なドワーフだっているんだ!」  彼女は荷物持ちをきっぱり拒否した。  とにかく、俺を追放するメリットがこのパーティーにはない。  得意げに追放宣言したチョコだったが、理路整然と言い返すと「ぐぬぬ!」と唸って押し黙る。透明な汗がチョコの額を走り、ブーツの先が地面をなじった。  ここで「はい論破」とやめておけばよかった。 「どうしたんだよチョコ? 俺に不満でもあるのか?」  俺は妙に正義感をふりかざしてしまった。  理不尽なパワハラを受けるのが嫌で、問い詰めてしまったのだ。 「……不満? そう、不満よ!」 「俺、何かしたっけ?」 「それは何も……」 「じゃあ、何が不満なんだよ?」 「……他のメンバーと仲良くするから」
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